「人間力が高い」とは
さまざまな面から見て魅力的だと感じられる、一人の人間としての能力を意味する語。確固たる定義は全く無く、個々の人々にとって魅力的と感じられる人間がもつのが人間力である。
出典:実用日本語表現辞典
「人間力が高い人」とは、「魅力的」だと周りから認められている人だと言えるでしょう。
単に「仕事がデキる」「話が面白い」という能力面だけでなく、
「尊敬できる」「信頼できる」という人間性でも優れている点がポイントです。
人間力を構成する要素
人間力は、以下の要素からなっています。
結果を残している
「人間力がある人」と「良い人」は、全然違います。
結果は出せていないけど、いつも優しくしてくれる先輩っていますよね?そういう人たちを「人間力がある」とは言わず、「良い先輩」だという。
「人間力がある」と評価を受けるためには、ある分野で実績を残している人のことを指します。
コミュニケーション能力が高い
いわゆる「コミュ力が高い」とは、「話がうまい」人でないことに注意が必要です。
コミュニケーション能力が高い人は、「聞くことがうまい人」を指します。
「相手はどんな立場にあるのか」「相手はどんなことを話したいのか」を理解できているので、自然と話していて気持ちがよくなります。
知性がある
「人間力がある人」には、知性が感じられます。
立ち振る舞いや言葉から知性が現れます。
歩き方がスマートだったり、食べ方がキレイだったりする人を見ると、知性を感じますよね。
何気ない日常的な素振りからも特別だと感じさせる人は、「人間力がある人」の特徴です。
包容力がある
ある分野で優れた実績を残している人は、謙虚です。
「自分がいかに優れているか」をひけらかすことはありません。
職場の上司を思い出してください。直の上司や課長などには話しかけにくいですが、社長ともなると包容力があって話しかけやすいと感じませんか。
「人間力がある人」には、受け入れてくれる大きさを持っています。
忍耐力がある
「人間力がある人」には、上手くいくまで努力を続ける忍耐力を持っています。
イチロー選手は、通算4割近くの打率を残しましたが、すごいのはそれだけ多くの打席に立ち続けた事実です。
どんなことでも上手くいかないタイミングがあります。特にビジネスでは、上手くいかないのが当たり前の世界です。
そこで諦めないで成功に向けて続けられる要素は、「人間力がある人」には欠かせない要素です。
人間力が高い人の特徴
努力を惜しまない
ある分野で優れた実績を残すためには、誰よりも努力をする必要があります。
例えば、ボクシング界のレジェンドであるメイウェザーは、
「対戦相手が毎日5マイル走るなら、俺は7マイル走らなければならないんだ。対戦相手が7マイル走れば、俺は9マイル走らなければならないんだ」
他にも、
イチロー
大谷翔平
内村航平
どの分野でも一流の実績を残している人たちは、誰よりも多くの努力をしていることがわかります。
思いやりがある
他人を思いやる気持ちがある。
松下幸之助は、指導者に大事なのは「人柄」であると残しています。
「いくつかの条件を言ったけど、最後に、これからの経営者にとって大事なことは、なんといっても人柄やな。結局はこれに尽きるといっても、かまわんほどや。経営者にかぎったことやない。あらゆる指導者にはこのことが強く望まれるな。まず、暖かい心というか、思いやりの心を持っておるかどうかということやね」
ビジネスは一人では成立しないもの。
お客さんにも、一緒に働く人にも、思いやりが必要だと言うことです。
どんなことにも向上心がある
「人間力がある人」は、どんな時でも向上心を持ち続けています。
自分の利益になりそうなことだけに耳を傾け、利益になりそうにないことには興味を示さないという人がいます。
しかし、「人間力がある人」は違います。
日々見聞きするすべてのことに興味を向け、自分の成長に繋げるという貪欲さを持ちます。
それは、どんなことが自分の成功に繋がるかわからないことを知っているからです。
小さなことは気にしない
「人間力がある人」は、小さなことにはこだわらず広い視野で物事を考えることができます。
身近なところで言うと、飲み会での会計シーン。
「人間力がない人」は、1円単位で固執します。
しかし、人間力のある人は「端数は自分が払う」と提案し、さっとお金を支払います。
ほんの身近なことにこそ、その人の本質が出ます。
常に前向きに考えている
目の前に壁が立ちはだかったとき、たいていの人は無理だと諦めてしまいます。
しかし、「人間力がある人」は、「どうすれば壁を乗り越えられるか」と考えます。
そして、「梯子を作れば超えられる」と常に前向きに考えます。
「諦めない」心は、「人間力がある人」の特徴です。
人間力を高める行動
なりたい自分の姿を明確にする
まずは、「どんな自分になりたいか」を描きましょう。
一流と呼ばれる人たちは、「なりたい自分」を明確に持っています。
例えば、大谷翔平選手は、高校生の時に将来のビジョンを描きました。
単に「プロ野球になりたい」という漠然とした目標ではなく、「8球団からドラフト1位指名される」という具体的な目標を打ち立てました。
現在の活躍を支えているのは、常に明確な目標があるからです。
感謝する
「感謝の気持ち」を伝えることを習慣にしている成功者は多いです。
- 大切な人たちを思い浮かべながら瞑想する
- 従業員に毎日「ありがとう」と伝える
- 家族に「ありがとう」を伝え、おやすみのキスをする
やり方は様々ですが、「いまの自分がいるのは支えてくれる人たちのおかげ」ということを誰よりも信じているからでしょう。
誰かのために動く
大谷翔平選手は、ゴミが落ちていたら必ず拾うそうです。
ゴミを拾う理由を聞かれた際、「ゴミ拾いは幸運を拾うこと」だと答えています。
またアメリカに渡ってからも、グラウンドに落ちていたさりげなく拾ったことが大きくニュースで取り上げられています。

勝負にこだわっている中で、できるのは日ごろから習慣になっているからです。
マインドが成功に繋がることがよくわかります。
「人間力が高い人」になるための注意点
継続する
なりたい自分を実現するまでに、「続けること」が大切です。
「今日一日は人の役に立つことをやろう」は、誰でもできます。
しかし、数日努力しただけで「なりたい自分」になれるでしょうか。
日々の積み重ねが、あなたの心と実績を作ります。
見返りを求めない
人間力を高めるのは、あなたのためです。
「人間力がある人」だと評価されなくても、それなりに楽しい人生は送れるからです。
「人間力がある人」だと言われたくてする努力は、続きません。
なぜなら、「人間力」とは目に見えないものだからです。
しかし、能力面でも人間性でも魅力的な人には、自然と「人間力がある人」だと評価が集まります。
なりたい自分に近づくためであることを忘れないようにしましょう。
【まとめ】人間力を高めて豊かな人生を送ろう!
「人間力」を鍛えることは、大変な道のりです。
しかし、なりたい自分が明確にあって、そのための努力を続けていれば、必ず自分のことを好きになれます。
「人間力がある人」だという評価を受けることは素晴らしいことですが、大切なのは自分を愛せることです。
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